エアコンの心臓部はコンプレッサーです。小さなピストンでエアコンガスを圧縮して冷却力を生み出します。擦動部分には必ず摩擦が発生し、内部の部品はわずかなオイルで潤滑されているだけなので、エンジンよりもさらに厳しい環境で運転させられます。夏場にはこのコンプレッサーがフル稼働。オイルが不足していると、内部の摩耗が進み、冷却性能が低下します。

カーエアコンには、R12というガスが使用されてきました。冷却性能が高く、ガス自体に潤滑性や金属面の保護力があり、劣化しにくい理想的なエアコンガスです。しかし、大気中に放出されるとオゾン層が破壊されるということで、1993年頃よりオゾン層を破壊しにくいHFC-134aという代替ガスに切り替えが行われました。
R12には潤滑力があり、ガス自体がオイルの機能を果たしていましたが、HFC-134aは潤滑性が低く、必然的にエアコン内部にオイルを充填しておかなければなりません。オイルは、エアコンガスに混ざった状態でエアコンシステム内を循環し、低温・低圧状態と高温・高圧状態が絶えず繰り返され、劣化を起こしやすい状態におかれます。

カーエアコンには、ベーン型やスクロール型の回転コンプレッサーが採用されています。回転式コンプレッサーは、レシプロ型コンプレッサーに比較して、金属面の摺動部分が少ないので少ないオイル量で作動ができます。乗用車に多く使用されてきたベーン型コンプレッサーは、ベーン(羽)で仕切られた部分が、ローターの偏心で体積変化し、冷媒ガスを圧縮する構造です。
ベーンは、スプリングと遠心力でハウジングの壁に押し付けられて気密性を得ていますが、回転数が低い場合にはベーンの押付力が十分でなく、内部漏洩を起こして圧縮効率が低下するのが弱点です。また、摺動面が傷ついたり、ベーンの先端部の磨耗が進むと、摺動部から漏れて逆流し、アイドリング時や低速走行時に必要な冷却力が得られなくなります。

内部が摩耗したコンプレッサーは、オイルを補給しても初期の性能に回復することは期待できません。低回転時の冷却性能が低いと、エアコン動作時にアイドルアップが行われ、燃費をさらに悪化させます。
メタライザACに配合された金属面修復剤(MRC触媒)は、鉄を再結晶化させて金属摺動面の凸凹や摩耗を修復する効果があり、エアコンシステムに注入するだけで、コンプレッサー内部の摺動面やベーン先端部の磨耗や傷を補修。気密性の回復でコンプレッサー内部の漏れ損失を防ぎ、低回転域の冷却性能を向上させます。

コンプレッサーの体積効率測定では、アイドリング中の回転数で体積効率が65.1%から83.5%に向上し、28.3%の改善効果が得られました。低回転時の冷却性能の向上で、エアコン動作時のアイドルアップが抑制でき、エアコン動作時の燃費も改善されます。
内部のベアリング、軸受等の修復効果で、ノイズや振動を減少させ、寿命も飛躍的に向上させます。また、ベーン型だけではなくプランジャー型、スクリュー型・スクロール型の各構造のコンプレッサーにも同様な効果を発揮します。

